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八百屋のおばあさん

いつもパイナップルを買う八百屋がある。

北千住の商店街に中ほどの八百屋で、商店街にはいくつか八百屋があるのだが、足立の卸市場が近くにあるのでそこから仕入れているのだろう、他にはあまり寄らずにそこでよく買っている。特に買うのはパイナップルで以前撮影の小道具で買って、撮影後に食べたのだがとても美味しくて見かけるたびに買っている。昨日は夕日が紫で美しくカメラを持って街に出てた際に寄った。閉店間際で駆け込んで買った。つい「ここのパイナップル美味しくて」と店番をしているおばあさんに話しかけた。「よく熟れているから、そのくらいは美味しいわよね」二百七十円。「写真を撮るんですね」私が方から下げているカメラを見てそういった。「夕日が綺麗でしたから」「趣味があっていいですね」私は店を出た。私の写真は趣味なのか。そうだ私はたまに金をもらうが生業ではない。私は何者で何をして生きるのか。コロナになっているの間ずっと考えていたことだ。

撮りたい写真がある舞台の小道具。現実と虚構を行き来したものたち。人よりも長く留まるものたち。永遠を考える。人とすれ違う刹那。ここで記した文字それもまた私よりも長くこの世界にとどまり続ける。



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